積ん読本が減っていくよ、今度は本郷和人先生の『日本史のツボ』!
GW期間限定の寝たきり読書人・ほんのよこみちです。
今度は、人気の歴史学者・本郷和人先生の『日本史のツボ』を読みました。
この本、すごく面白かったです!
本郷先生のご専門は、鎌倉中期ということですが、この本は「天皇」「宗教」「土地」「軍事」「地域」「女性」「経済」の7つのテーマで、日本史を語られています。
その内容が、とにかく面白い!
学校で習う日本史の矛盾点をツッコミ入れられたり、建前はこうかもしれないけれど実際は……と、現実的な史実の持論を述べられたり。
生きた人間、等身大の昔の日本人たちが、どのように生きたいたのか、その姿がリアルに描けるような説明文なので、すごく読みやすいです。
レベルも、高校では日本史を取らなかった私が理解できるくらいなので、大丈夫!
ま、読みながら、歴代NHK大河の俳優さんたちの顔とか、学生時代に友人から借りて読んだ歴史モノ少女マンガのキャラの顔とかが、脳裏にちらちらしてましたけど(苦笑)
本郷先生は、本当にわかりやすく説明されるのがうまい方なので、歴史が苦手な方でも楽しめると思います。
この本を読むと、日本人がどのように国をつくって生きてきたのかが、よくわかります。
明治以降の近代日本が、実は日本史的に見ても??なのかも……だったり。
現代において、伝統文化とされているようなものが、実はそれほどでもなかったり。
歴史を学ぶということは、受験のためでも、一部のマニアの役に立たない趣味でもなく、実は生き抜くための知恵を身に着ける手段なのでしょう。
徳川家康が、関東統治に際して『吾妻鏡』から源頼朝のやり方を学んだ……なんて、初めて知りました。
それで、関東を拠点とした新しい国づくりの構想を立てて、地盤を固めていくから、豊臣を上回る勢力になっていくんですね。
現代日本は、東京一極集中型で、京都一極集中だった室町政権の東京版ではないか、と本郷氏は本書で語られています。
そして、東京は400年も日本の首都だったので、伸びしろがなく停滞気味……。
日本史的には、地方がしのぎを削る群雄割拠時代では⁉ ということです。
なんだか、未来に希望が持てそうですよ~。
この本はとても面白かったです。