ほんのよこみち なブログ

元不登校の高校生と、ひきこもり→就労準備中の子を持つシングルマザーが、このくにで生きることを考えながら、本と好きなことを語ります。

不登校の子どもの居場所・適応指導教室について~東京都大田区の場合

こんにちは、ほんのよこみちです。

先日、Twitterで「不登校の子の教育は、親に負担が来る」というような趣旨のツイートを拝見し、確かにもっともだと思いましたので、我が家の場合を少し提示させていただきます。

 

 

うちには現在、不登校の中学生がおりまして、毎日、適応指導教室に通っております。

適応指導教室とは、行政が運営している、不登校の子のための居場所です。

以下、うちの子が通う教室のポイントを、あげさせていただきます。

 

 

① 公的機関なので、無料である。

無料ですけど、給食はないのでお弁当の用意が必要です。

また、学期に一回ある遠足の交通費等は、自腹です。

 

② 通うことで、学校の出席日数にプラスされる。

教育センターでの面談とか、学校長との面談とか、そういう手間はありますが、適応指導教室に通うことが、生徒の成長に必要であるという判断が下されれば、通室が認められ、出席日数にもカウントされます。

学校も行政側も、子どもに教育を受けさせる義務を放棄したと責められることは恐れていますので、その辺を親がうまくもっていくことも必要です。

 

③ 職員のメインは元学校長や教師経験者だが、若い相談員の先生もいる。

行政管轄の組織である以上、学校に戻る訓練の場という位置づけは否めません。

先生方の中には、残念ながら、学校への登校刺激や勉強しないことの恐怖をあおる先生もいらっしゃいます。

そういうのが合わなくて、通えない子もいます。

うちはそういう現実を含めた上で、逆に先生に提言するなどして、子どもが健康に育つ場としての適応指導教室と、関わっていくつもりです。

 

④ 開室時間は午前9時~午後3時。月曜日~金曜日の週5日。

上記の時間の間で、本人の努力による、通室時間・曜日を決められます。

うちは週5日通ってますが、9時には行けず、たいてい10時半とかに入室してます(苦笑)

小学生の間は、親の送り迎えが必要だったため、9時にダッシュで行ってたんですけどね~。(母子家庭ということで、帰りは自力下校を認めてもらってました。じゃないと仕事にならないので~)

 

⑤ 午前中は自習、午後はレクリエーション活動。

勉強は、基本的に自習です。週に1、2回、英語と数学の先生が来てくれるらしいですが。

あと、メンタルフレンドの学生さんが、勉強をみて下さるんだか、みてもらおうと本人がしてないんだか……。

学校と同じ勉強というわけにはいかないんですが、でも、個人個人が自分のペースで学ぶって必要なことだしな、と思うようにしてます。

 

honno-yokomichi.hatenablog.com

 

で、午後は、絵を描いたり、他のお子さんと話をしたり、カードゲームのようなことをしたり、本を読んだりして過ごしているようです。

月に一度、地域のホールを借りて、体育のようなこともしているようです。

 

⑥ 学期に一度、社会科見学や遠足がある。

希望者のみの参加ですが、学年に関わらず全員で行きます。

実は、いつもだらだらのんびり通室する子も、この日は9時通室だったりして(苦笑)

やっぱり楽しいようです。

 

⑦ 進路説明会も、昨年はありました。

不登校中学生一番の心配が、高校受験です。

やっぱりチャレンジ高校を目指す子が多いので、作文と面接の練習はしてもらえるようです。

でも公立の先生なので、私立の通信制高校・サポート校の情報は、そこまで豊富ではないかもしれません。(まあ、いろいろありますし……)

私立高は、自分で情報を集めなきゃなと思いました。

 

 

こんな感じでしょうか。

まあ、民間のフリースクールの方が、行事とかカリキュラムがあったり、自分たちで活動する下地があったり、いい面があるんですよね。

実際、うちの子も、最初はネットでみたフリースクールに行きたがったんですが、遠かったので、近くの適応指導教室にしました。

通ってみると、仲のいいお友だちもできたし、先生たちと話をするのも嬉しそうだし、うちの子には合っていたようです。

ま、実際、合わなくて通わなくなる子もいるんですけどね。うちの上の子がそう!

 

 

それでも小4からしか通えないので(大田区の場合)、低学年不登校児の親の負担問題は解決しないんですが。

 

 

もし、地域に適応指導教室があるなら、電話してみてもいいかもしれません。

最初は、通室できるようになるまでに手続きが多くて、すごく時間がかかるので、そこは腹を括って下さい。

前述しましたが、行政側は、子どもに教育を受けさせる義務を放棄した犯人にされるのを嫌がります。

つまり、適応指導教室があるから子どもが学校に通わなくなった、なんて言われちゃたまらない、というわけですよね。

なので、行政とも学校とも仲良く穏便にことをすすめる気持ちで、交渉しましょう。

最終的に、子どもの内申書を書くのは、所属中学の先生です。

どんな不満があったとしても、大人の対応で、敵に回さないことが大事です(苦笑)

ま、私立の通信制高校の場合、所属中学の先生の力量を見たりするところもありますので(上の子が受験した高校は、中学担任も同席させる4者面談があった)、高校の先生にばれます(苦笑)

 

 

子どもが不登校になると、親は本当に精神的に疲れます。

経験のないことは情報もないですし、どうすればいいかもわからず、困り果ててしまいます。

でもだからこそ、声を出してほしいと思います。

実は身近な人のお子さんが不登校だったりすることって、結構あるんですよね。

私も、適応指導教室のことは、会社の上司に教えてもらいました!

こんな世の中ですから、助け合いましょう。

 

 

不登校になる子は、不真面目なわけでも怠けているわけでも甘えているわけでもなく、すごく苦しんでいます。

知らない方は、憶測でいろいろ言ってくるかもしれませんが、無視していいと思います。

「みんな我慢しているんだから」ってよく言われますけど、なに? その奴隷根性。

他人と競争したって、その結果喜ぶのは、競争しない人たちです。(大手企業のトップとかオーナーとか国とかですね)

生き残り策は、他者との区別化ではないでしょうか。(中小企業の生き残り策ですね)

だから、不登校であることを前向きにとらえたい、と私は考えます。