『銀河英雄伝説2 野望篇』を10年ぶりに読む
新アニメの『銀河英雄伝説』は、原作とは趣が違うとも聞きましたので、ひたすら小説を読んでいます。
うちの家族も読み始めたので、実は追いまくられているんですね(苦笑)
やばいよ~、まだ3巻読み始めてないのに、敵はもう2巻の半ばを読んでいる……。
この巻では、ラインハルトもヤンも「内戦」です。
で、読みながら、次の2つのことを考えてました。
① ラインハルトからみれば、現代日本は唾棄すべき存在なのだろうな(苦笑)
② 各個撃破って、人生の諸問題にも使えるな(笑)
① 現代日本と一口に言っても、この作品が書かれた35年前から今日まで、まあ日本もいろいろありましたよね。
不勉強で知らなかったのですが、35年前は日本に旧優生保護法なんてものがありまして。
ルドルフの劣悪遺伝子排除法に、理念が似ていると言わざるを得ません。
相模原の事件もありました。
ラインハルトから鼻で笑われそうですね。
作中では、貴族がくそみそに書かれています。
本人の努力なしに、地位・権力・財力等が当たり前にある……なんて連中は、手ひどい仕打ちを受けています。
当時は、頑張れば結果がついてくる時代でしたから、余計にそうなのかもしれません。
ただ、現代(21世紀)の日本ではどうでしょう。
頑張っても結果が伴わないうっぷんを、強者ではなく弱者に向けがちになります。
強者に向けると仕返しをされるから、反抗できない弱者に向かうんですね。
あれ? なんだか門閥貴族のバカ息子みたいじゃないですか?
まずいなあ~、格好悪すぎ。
キルヒアイスほどのいい人は難しいとしても、ミッターマイヤーは目指したいものです。
② 各個撃破は、私が個人的に今、我が家で流行らせようとしています(笑)
ラインハルトやヤンがよく用いる、戦術の常套手段ですが、生きる上での問題に照らし合わせると、「問題点を分解する」「一つずつ片づける」となり、難題を片付けるこれまた常套手段になるんですね。
例えば、私は今日から一年間、自治会の役員になりました。
初めてのことが多く、不安で胸が苦しくなったりもしました。
でも、すべき仕事を一つずつ書き出してもらって、誰がいつ何をするか割り振っていったら、自分の今やる仕事がわかりますので、一つずつ前に進んでいくんですよね。
おおっ、各個撃破じゃん!
一度にたくさんの強敵を倒せる人も、そりゃ中にはいるでしょうけど、敵をばらして、自軍よりも少数の敵と戦う(自分の能力で解決できる問題に分解してから取り組む)というのは、当たり前の戦術なのです。
それをやったからって、ラインハルトやヤンに笑われることはありません。
要は、負けなきゃいいんですから。
『銀河英雄伝説』って、政治色の強い小説ですけど、意外と人生訓だったりもするんですね。
読み返すたびに、新しい発見があります。
面白いので、アニメやマンガから入った方も、小説を読んでほしいです。
旧作アニメの詩的なセリフも、この小説があればこそ!
ミッターマイヤーとロイエンタールは、小説では「いつも酒を飲んでいる二人」ではありません(笑)