不登校の子の未来のために、今を許容すること
ほんのよこみちです。
はてなブログProから、無料のブログに戻しました。
以後、おつきあいいただけますと幸いです。
さて。
ネット上でも、不登校の子を持つ親御さんを、多くお見掛けするようになりました。
コロナ禍で、登校しなくてもよかったのが、登校を迫られる状況に戻り、辛い毎日を送ってらっしゃる方も多いのではないかと思います。
私も、上の子が初めて学校に行かなくなってから、早10年。
学費の高い私立通信制高校に入れたものの、行かなくなってから早7年。
当時は、なぜ登校しないのか、できないのか、わからなくて、相談する相手もいないし、親がパニックになっていましたね。
年間100万の学費を、通わない学校に払い続けるのが怖くて、1年で退学させてしまいました。
だって、なけなしの貯金をドブに捨てたら、いざという時に身動きできなくなると思ったので。
でも、本当は、当時がいざという時だったんだと、今になってみればわかります。
上の子は、学校に通うことが嫌だと言って、中退したあと、ひきこもりました。
フリースクールに体験入学させてみましたけど、駄目でした。
もう少し大人向けの、フリースペースにも通わせてみましたが、結局行かなくなりました。
まあ、フリースペースの方はしばらく通って、そこから紹介された会社でインターンを2年くらい経験したんですけどね。
インターン先の会社で正社員を目指したいって、頑張っていたんですけどね。
外出不安から、体調を崩すこともしばしばで。
結局、2年間タダ働きをした挙句、アルバイトとしても採用するつもりはないといわれてしまって。
会社から提示されたのが、アフィリエイターとしての契約だったので(しかも要出社の平日半日拘束)。
その後またひきこもりに戻り、昨年あたりから、就労移行支援事業所でPCの勉強などをお世話いただきながら、就職準備をする予定でした。
コロナがなければ。
確かに、上の子は、幼少期より、他のお子さんと同じようにするというのが苦手な子でした。
保育園で、お習字をやりましょう~という時間でも、「やりたくない」と主張する子で。
小学校に入ってからも、授業に集中することができず、学級崩壊を起こす側の子でした。
(この辺、家庭環境にいろいろあったので、だから仕方ないと、精神科医にも言われました)
どこかで間違えた……というより、最初から仕方なかったのかなあ、とも思います。
でも、「親のせいで自分の人生は狂った」って本人が思ったところで、どうにもならないんですよねえ。
家の中で、ネットに常時接続しているような状況では、いろんな情報が上の子の目に飛び込んできます。
いろんな人と知り合うこともできる反面、いろんな人の情報も入ってきます。
自宅でリモートワークで働いている人。
フリーランスで稼いでいる人。
会社に行かなくても働けるというのは、啓示だったことでしょう。
そのためのスキルを身につけるべく、頑張っていました。
ただ、そういうスキルは簡単には身につかなかったんですね。
そもそも不登校で、学習の積み重ねがない。
知識も教養も、恐ろしく偏っている上、薄っぺらい。
でも、ネットでいろんな人を見ている分、プライドは高い。
否、プライドでも高くなければ、やってられなかったんでしょうね。
不登校やひきこもりの子たちって、自己肯定感が低く、自尊心はずたぼろだから。
自分には価値がないって、本当にすごく思っているんです。
そんなことないよって、いくら親が言っても、もうそんな言葉に意味はなくて。
坂道を転げ落ちるように、喧嘩ばかりが繰り返される。
だから、今、子どもの不登校で悩んでいる親御さんがいたら、今のお子さんの苦しさは、受け止めてあげて欲しいと思います。
「なんで学校いけないの?」
「なんで朝、起きられないの?」
「なんで、みんな我慢してやっていることが、普通にできないの?」
それ、お子さん本人が一番苦しく思っていることだから。
「いま頑張らないと、後で後悔するよ」
「世の中、そんなに甘くないよ」
私もさんざん言いました。
それどころか、最近も言ってます。
コロナ禍で、みんな仕事を求めている昨今、中卒のひきこもり経験者が、仕事を選べる状況じゃないじゃんって。
でも。
本人的に、できることを一つずつ積み重ねていくしかないんですよね。
わかります、頭では。
頭ではわかるんだけど、いつまでも養うのが当たり前、家事手伝いはやる暇がない(ネトゲで忙しい)のが当たり前、って押し通されると、腹が立つよね。
自分の人生に対して、自分で責任を持て、って言いたい。
「お母さんが○○やれって言ったから」って、人のせいにすんなよって。
まあ、これも我が家の一例ですから。
子育てに教科書は存在しません。
目の前の我が子に向き合い、自分の人間力すべてを使って、相対していくしかないんです。
本やネットに上がっている成功例を真似しても、それは本やネット上に上がった、よそのお子さんの成功パターンでしかないので。
我が子の成功ルートは、我が子の中にしかないんです。
ひとつ言えることは。
お金に余裕がある限り、高校に行かなくなっても、在籍させてあげる方がいいです。
たとえ学力が伴わなくったって、高校卒業資格を持っている子は、強い。
中学で不登校だったお子さんでも、高校をなんとか卒業したら、その後就職できてる……という例を身近に2例知ってます。
高校卒業できたということ自体が、本人の自己肯定感になっているのかもしれません。
最終的には、生きてくれてるだけでいい、と思うしかないんですよねえ。
親が死んだ後のことなんて、そんなの責任持てるかい? でいいんじゃないですかね。
人間、どんなふうに生きたって、いつかは死にます。
そりゃ、我が子には楽しく幸せに生きて欲しいと、どの親も願うと思いますよ。
ただ、親の思い描く幸せと、子どもが感じる幸せは、イコールにはならないので。
今を受け止めつつ、子どもの奴隷にはならないこと。
悩みながら、また毎日を頑張りたいと思います。
ご一読いただきありがとうございました。