『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』をツッコミながら読む。
ほんのよこみちです。
(ブログをこの文章から始めるので、「ほ」と入力したら大抵上の文が出てくるんですが、前の記事で「ホールデン」ばかり入力してたら、一気にホールデンが上に来ちゃってました^^; 恐るべし『ライ麦』パワー💧)
一昨年、出歩くたびに買い込んで積読にしてたビジネス本も、いい加減読まんと……ということで、読みました。
下の子とイラスト系の高校を見学して回っていた時に、なんとなく買っちゃったんですね。
絵を学ぶなら、やっぱり美意識関連は抑えんとな、と。
で、この本を読んで、私なりにまとめると。
- 戦後の日本の会社経営は、もう古い。
- 小さなムラ社会(会社内)ルールに従うにではなく、王道をゆくべし。
- そのためにも、哲学は必須。
- 絵画・小説・詩などの芸術から、観察力・想像力・表現力を学べ。
- センスの良さがなければ、何も売れない。
というようなことですかね。
それってどういうこと? と思われた方は、上の囲みの中のタイトルをクリックして、買って下さい。kindle版ですけど。
ビジネス書としては売れた本のようで、2018年のビジネス書大賞・準大賞のようです。うちの本にはそういう帯がついてます。
読者層は、大企業に勤めるエリート層……ということですけどね。
いや、でも、マンガ版が出てるあたりどうなんだろう。
マンガと図解が必要なのか?
大丈夫かよ、日本のエリートさんたち!
エリート層向けに書かれている本ですから、ことあるごとに読者層をヨイショしてます。
ビジネス書によくあることですけど、ターゲット層以外眼中なし! という書き方を結構されていて、想定外の読者層である私などは、だいたいツッコミ要員としてうずうずしちゃいますね。
仕事のために小説や詩を読んだり、美術館に行ったりするのも、いや、もう、その時点でちょっと残念なんでは?
仕事=効率、がちらちらしたら、意味ないから。
いい年した大人に「小説を読みましょう」なんて言うより、文科省に訴えて「国語の教科書に小説を増やす方が、国益にかないます」でしょ?
ああ、まあ、それじゃビジネス書にならんか。
システムを変えよう、と本書で訴えておられますが、つまり日本のシステムがどうにもならないポンコツだってことだし、そのシステムの上に胡坐をかいてるのが政府だし、国益より私益が優先する政権だしね。
まあ、一朝一夕にはどうにもならんって前提でしょうけど、やっぱりなあ。
マンガと図解が必要な国民性だもんなあ。
著者も「一粒で二度おいしい」だったのかなあ。ホントに?
ただ、今の日本社会(労働社会)が、労働者主体になっていないから、このシステムを変えるべきだという考えには、同感です。
この本は2017年の本ですが、奇しくも今年のコロナ禍で、社会のありようや働き方は変わらざるを得なくなりました。
私自身、この急激な変化にどう対応すべきなのか、てかそれ以前に、子どもらのメンタルやばくて急務はそっちやし、という状態。
まあこんな時代にビジネス書を読みまくっても、そこに書かれているのはだいたい古い世界のノウハウだから。
ご自身のこれからの肥やしになるような、哲学や文学や詩を読んだり、絵画を観たり、音楽を聴いたり、舞台(今はまだ厳しいかもしれませんが)や映画を観たりして、豊かな人になることをおすすめします。
そういうことをしましょうって、この本にもありますしね。
あれ? 大いなる矛盾?
ありがとうございました。m(_ _)m