山崎亮さんの『コミュニティデザインの時代』を読みました
家族が不登校だのひきこもりだのになったことで、コミュニティというものに興味をもつようになりました。
てか、まあ、いろいろ本を読んだんですよ。
行きついた先が「寛容な地域社会」の重要性でして……。
で、本屋さんでこの本を見かけたので、手に取りました。
この本の中で問われているコミュニティのおおもとは、「まちづくり」のようです。
景気のいいときは、まちづくりをお役所に全権委任でよかったけれど、これからは税収も少なくなるし、「自分のまちは自分たちで」という時代になりますよ、というのが根底にあります。
地方に行けば、そういう意識のあるところもありますが、都市部ではなかなかないですよね。
意識が「お客様」になってしまっている。
お金がある時代なら、「お客様」でいられたかもしれません。
でも、これから景気が上昇し続けることなんてないし、そもそも戦後の好景気自体が特異な時代だったわけですし、人口は減少していくし、お金で解決できる時代ではなくなっていきます。
だからこその、自分たちでやるまちづくり、コミュニティづくり、なんですね。
この本には、著者である山崎亮さんの、これまでのコミュニティデザイナーとしてのお仕事の内容が、非常にわかりやすく書かれています。
人口減少地域に行って、どのようにまちに関わり、どのように地域の方々を後押ししていかれたか。
コミュニティ活動に参加することで、地域の方がどのように変わっていったか。
コミュニティデザインの方法や、後進の育て方。
教科書は書けないとおっしゃいつつも、この本は教科書だなと感じました。
まあ、日本の学校教育的意味での教科書ではないですけどね。
テクストに書かれているとおりのことを繰り返して、それで結果が出るとか思っちゃいけませんって。
人との関わり合いは、予定どおりにはいかないんですから。
で。
個人的にすごく気になったのが、「第4章コミュニティデザインの方法」の「5、資質について」です。
この中で、オーストラリアと日本とのワークショップの違いを述べられていますが、衝撃的でしたね。
つまり、オーストラリアの人は、その場が楽しくなるようにテンションを上げて、ソーシャルモードでワークショップに参加する。
それに比べ、日本人はプライベートモードで参加するから、質問を聞かれても手を上げなかったり、その場を盛り上げようとしない……。
うわ! 私、プライベートモードで参加してたわ!
自己紹介なんかでは、なるべく笑いを取りに行こうとはしてたけど、それもすべらんとは言い切れず、質問とかも、実はするのが苦手で、誰かが質問してくれたら、それを参考にさせてもらおう~ぐらいの気持ちでしたわ。
あかん。
全然だめだめやん。
というようなことが気づけたので、この本は非常に良い本と認定させていただきます。
欠点がわかれば、あとは挑戦していくだけだもんね♬
ソーシャルモードとプライベートモードの切り替えがうまくできるように、今日からチャレンジです。
コミュニティづくりのワークショップとか、今の私にはまだまだできそうにないですが、何か行動しないことには、高い山も登れないので、身近なところから一つ一つ、ですね。