ほんのよこみち なブログ

元不登校の高校生と、ひきこもり→就労準備中の子を持つシングルマザーが、このくにで生きることを考えながら、本と好きなことを語ります。

『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』を見て考える、利己と利他の表現の難しさ。

お題「最近見た映画」

 

ほんのよこみちです。 

先週末、子どもと一緒に見てきました。

『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』です!


Vシネクスト「ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ」60秒予告

 

個人的に、ビルドの彼らはかわいいので好きなんですが。

……って、発想がおばはんやな。いや、おばはんやし。

赤楚衛二さん演じる万丈龍我の「熱血単純莫迦っぽいところ」は、やっぱり愛すべきキャラだなと思ってしまうところです。

 

 

で。

 

 

1時間の作品なので、まあ「どうなんだろう?」と思ってしまう部分はあります。

子ども向け作品だし。

子どもにもわかりやすく……っていうのが、脚本を書く上でも足枷になってんのかな、とやっぱり思ったり。

だからって、一歩間違えれば道徳的説教的になってしまうのもなあ……と思ったり。

それが、利己主義と利他主義の表現について、なんです。

 

 

ネタバレになっちゃいますけど。

万丈龍我こと仮面ライダークローズは、ヒロインに「助けてもらえなかった」と怨まれます。

私もTVシリーズを全部集中して見ていたわけではないので、ウィキでざっとおさらいしたんですけど、まあ、彼にはそういう時期があったのは事実のようです。

でまあ、ヒロインと彼女が守ろうとしていた子どもたちは、死ぬような目に遭い……という展開なのですが。

 

 

でもさあ、一般市民って、仮面ライダーに守られるのが当然なわけ?

仮面ライダーは、確かに生身の人間より強いかもしれないけれど、だからって、身体はって生命かけて、一般市民を守る義務なんてあるの?

自衛隊の方々だって、まず自己を守る権利がありますよね?

 

 

などと考えだすと。

 

 

自分の信じるもののために戦って、なんで非難されなあかんのかな、とか。

自分の生命を守るために戦うのって、当然の権利ちゃうん? とか。

ヒロインの非難に反論したくなるのです。

 

 

まあね、子ども番組だ。

子どもの世界で、利己主義に走ると、たいてい周りの子とぶつかるし、まとめる先生も大変だ。

だから、みんなのことを考えましょう、みんなのために行動しましょう、っていうのもわかる。

それは、私もうちの子たちにさんざん言ってきたし、それで失敗したんです。

子どもたちの自己肯定感が、恐ろしく下落した……。

 

 

社会人になると、利己主義全開な人って、つき合いにくいですよね。

私自身、あんまり人様のことをどうこう言える立場じゃないんですけど💦

結局、自分の利益のことしか眼中にないなって状態は、他人を攻撃することのハードルを低くさせてしまうんですよね。

愚痴ばっかりになって、つまらない。

 

 

だから利他の心を持ちましょうって、すごく納得できるんですけど。

利他主義ってあくまでもWin Winじゃないと意味がない。

他者のために犠牲になるっていうのでは、なんだかなぁ。

それ、大人が子どもに強要したりしたら、もはや支配ですよね。

上司が部下に強要したら、パワハラですもん。

 

 

他者の利益を考えて行動する、でもそれが自己の利益になる。

この場合の自己利益は「英霊として祭られる」ことなんかじゃいけないんです。

能力が向上して、収入が上がる、とか。

称賛コミュニティが確立して、他のことでコミュニティ・メンバーから支えてもらえる、とか。

自己満足、もあり得ますけど、それを他人が強要してはいけません。

それは無能者によるハラスメント。

 

 

そんなの子どもが考えるわけないじゃん? ですけどね。

だからこそ、利己主義と利他主義の表現の仕方って、難しいなあと思いました。

深掘りすればするほど、わけのわからないストーリーになりそうだし。

そもそも1時間の枠でおさまるはずがないし。

でも、単純な問題じゃないっていうのは、子どもたちに伝えたい。

そして、そんな脚本を書く能力は私にはない(^▽^;)

じゃあ、言うなよって言われそうですけどね。

自分の出来ないことに対して、何も言っちゃいけなくなったら、この世はどんなに住みにくい世界に転落していくか……。

 

 

なんやかんや思うところはありますけど、『仮面ライダービルド』のベストマッチな2人はいいコンビなのでした。

それだけは事実なので、見ていて楽しいです。

もう終わりなのが惜しいな。

って、本編ざる状態でしか見てない奴のセリフじゃないですね、はい。

(だって、設定とか固有名詞とかが、ちょいちょいイタイんだもん……)