『国体論 菊と星条旗』を読んで出てきた言葉は、「日本人よ、奴隷根性にどっぷりつかってんじゃねえ!」でした。
ほんのよこみちです。
タイトル過激ですみません。
『国体論 菊と星条旗』やっと読み終わりました!
いやぁ~、面白かったです!
読んでて、だんだん頭の中がこんがらがってきたりもしましたが、そういう時はちょっと前のページまで戻りつつ、整理しつつ、読みました。
これはホント読むべき本ですね~。
昨年出たときに読まず、積読にしてた自分が恥ずかしいです。
まだ読んでない方は、ぜひ読んでみて下さいね~。
で、まあ、どういう本かといいますと。
上の画像の帯が物語っているんですけどね(^_^;)
日本人ってのは、もうずっと奴隷状態だし、戦後に主権を得たつもりになってるけど、本当の主権者はアメリカで、日本人は支配され続けていることに慣れ切った奴隷でしかない!
ということを、わかりやすく解説してくださってます。
天皇の立場の矛盾、平和憲法の矛盾、そういうことも述べられています。
今の日本国憲法って、私はすごくいい憲法だと思っているんですが、それすら、天皇から下賜された憲法でしかないし、その憲法の上位に日米安保条約がある……。
昨今の日米関係を見るとわかりやすいんですが、ホント属国なんですよね。
でもそれを国民が許してる。
支配されることに慣れ切っていて、どっぷり奴隷根性に浸かっている。
な~んて書くと、不快になる方、いるでしょうね。
日本は独立国だしって。
でもね、「政治に興味がない」とか「誰が議員になっても同じ」とか、そういう考えはすでに奴隷根性なのですよ。
だって、政治って自分のことだから。
自分の明日に関わることだから。
実際、消費税が10%になって、生活変わってるじゃないですか。
この本は、国体とは何か、ということについて、明治維新から敗戦までと、敗戦から現代までを、国体の形成期・相対的安定期・崩壊期に分けて、論じられています。
歴史上、どの国にも栄枯盛衰はありますが、戦前と戦後の日本が、面白いくらい重なり合っているんですね。
その中で、日本の国体とはどういうものだったのか。
天皇こそが主権者であったはずの明治期でさえ、天皇機関説的意見は存在してたし。
敗戦で、マッカーサーを「青い目の大君(征夷大将軍)」などと言った日本人の、島国根性の根深さよ……。
日本人って、自分が信じたいように思う権利だけ与えられていて、でもそれ以上の権利ってないんだなと、読んでてすごく感じました。
私は自分では、奴隷根性と手を切っているつもりでした。
でもこの本を読んで、安易な方に流されている分、自分も奴隷じゃんって自覚せざるを得ませんでした。
皆のために、自分が我慢すればいい、って思うのもそうです。
皆が我慢しなくて済むようには、どうすればいいか、を考えるのが、自律の一歩じゃないでしょうか。
めんどくさいヤツ?
犠牲はつきもの?
そうやって皆で奴隷になって、破滅していくなんて、つまんないじゃないですか?
なので、やっぱりマクロな問題もミクロな問題も、どうすればいいかって考えることを放棄しないことが、この国を生き残らせるための一歩じゃないかなあと思うんです。
不平等条約は、本当に必要なのか?
アメリカの奴隷になる以外の道は、本当に存在しないのか?
一億人が考えて、一億通りの意見が出るのが自然で、誰々さんに同じ……ってのは、本来ありえないはずなんですけどね。
だって、違う人間ですから。
どの人も、たった一人しかいない人ですから。
今の日本は、他者の意見を排除することに躍起になっていて、だから思考停止してしまっているように見受けられます。
私も含めて。
なので、このアメリカの奴隷という現実を認識して、まあそれでいい人はいいとしても、嫌ならばどうするかって、考えることを放棄したくはないな、と私は思いました。
ただ、だからみんな考えろよ! って学校とかでやっちゃうと、その時点ですでに民主主義じゃなくなるので(上からの命令だもんね)。
問題はかなりやっかいです。
天皇と支配者がいて、そいつらの命令に適当にでも従ってりゃOK……というような状況を、1500年以上(多分)続けてきた国民性ですからね。
被支配者意識がDNAに沁みついてる。
そんでもって、虐げられるストレスを、他者に向けることで発散させることもおぼえてますからね。
もう、どないすりゃええんじゃ……(>_<)
そうなると、やっぱり教養を深めるとか、そういう方向性かなと思うんです。
受験テクじゃなくて、本当の賢さ。
私も、今にして思うと、学生時代にエンタメ小説ばっかり読んでて、古典文学的なのとか全然読んでなかったし、自分の興味あるジャンル以外の本はスルーしてたので、厚みのある人間にはなっていません。
当時の自分では、読みこなせなかっただろう……というのもあるし。
だから、今から……なんですよね。
もう、本のレビューをする気が全然なくて、すみません。
著者の白井聡氏は存じ上げなかったのですが、本書の論考は多元的で厚みが深く、これまで読んだ本の中でも、手元に残したい本の一つとなりました。
ハイ、この本を読めたことは、本当にラッキーでした。
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ありがとうございました。m(_ _)m