ムンク展を見に行き、傷つかずに芸術はできないことを感じる。
こんにちは、ほんのよこみちです。
有休が取れたので、ムンク展を見に行きました!
公式サイトはこちら→【公式】ムンク展ー共鳴する魂の叫び
あの《叫び》が来たということで、【叫びコラボ】とかがすごいですね。
そりゃ、前回(10年くらい前)のムンク展では、《叫び》は来なかったので、私も初めて見ました!
でも、人気作なので、立ち止まって見ることがかなわず、もうちょっとじっくり見たかったです💦
まあ、美術的なことは全然わからないので、自己流で見てるんですけどね。
私の見方はただ一つ。
この絵には、作者のどういう感情が閉じ込められているんだろうか?
なので、ムンクの絵はやっぱり見ていて辛いです。
彼の中には、5歳で死別した母親に対する喪失感がものすごくある。
その後も姉や父親を喪い、無力感に苛まれている。
それは、家族の絵や自画像に対して感じるだけでなく、ほかの絵からも感じられます。
家族の愛を知らない自分。社会からの疎外感。
今回の展示も、だいたいムンクの年代に沿って作品が展示されています。
家族に始まって、エドヴァルド青年(ムンク)と社会とのつながり方とか。
挫折からの立ち直りとか。
老いたる孤独とか。
そういった人生の感情と絵が複雑に絡み合っていて……。
個人的には《太陽》が好きなので、《太陽》が見れて良かったです。
ムンクは、同じモチーフを何度も描いたりするので、今回来た《太陽》が、私の好きな《太陽》かどうか、実際のところ怪しいのですが(^_^;)
《吸血鬼》も、前回見たのと全然印象違ってましたし。
10年ぶり、というのもあるのかもしれませんが、前回見た記憶のある作品も、印象の違うものが多く、新鮮な感じがしました。
やっぱり、同じモチーフの別作品?
今回の展覧会では、私も久々に音声ガイドを利用しました。
別に、福山潤さんのファンではないのですが、まあ予備知識として聴いてもいいかなと。
で、聴いてみたら、福山潤さんが色気を振りまいていた……(^▽^;)
音声ガイドって、いつの間にそういう方向性になったんですか?
いえ、まあ、さすがに良いお声でしたけどね。
今回のムンク展を見て、やっぱり印象に残ったのが、ムンクの心が流した血の中からしか芸術は生まれない、ということですね。
リスクを負わずに何かをなすことはできない。
ネガティブからこそ芸術は生まれる。
ラクして成果を得ることはできないし、ポジティブしかなければ芸術は生まれない。
だから、いま苦しんでいるとしても、その苦しみは決して無駄じゃないと思います。
芸術家としてご飯を食べていけるのはほんのわずかな人かもしれませんけど、自分なりの芸術をつくることはできるから。
その芸術が、誰かひとりでも心を動かすことができたら、その芸術には価値があるということですし。
自分の心の《叫び》を聞くことから、芸術は始まる。
ムンク展、私は見に行って良かったです。
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