詩を書くことについて悩みながら『大切なことは小さな字で書いてある』を読んで救われる。
こんにちは、ほんのよこみちです。
更新日時がずいぶんあいてしまいましたが、まだ生きてます!
詩を学び始めてまだ4カ月目ですが、悩んでぐるぐるやっています。
で、そんな折、たまたま本屋さんで見つけたこの本(詩集)が、すごく好きになりました。
タイトルには「小さな字」ってありますが、本文の文字はどちらかというと大きめです。
別に、視力の限界に挑戦! みたいな本ではありません(^^;)
この本は、どのページにも、さりげないやさしさが顔を出しています。
対象年齢も能力も問わない、わかりやすい言葉で。
ページをめくるたびに、あたたかいものが流れてくるような、そんな本です。
本屋さんでちょっと立ち読みして、速攻でレジに向かいました。
冒頭にも書きましたが、私も詩を書くことに挑戦し始めまして、で、詩とはなんぞや? ということに悩んでおりました。
読書は好きですが、文学について学んできたわけではないですし。
自分が詩だと思っていたものには文学性がなく、単なる独白の垂れ流しでは? とか。
年始より、文月悠光さんの詩を集中的に読みました。
【て、わた し】を読んで、現代の注目詩人の作品にもふれました。
三木悠莉さんの言葉の呼吸も学びました。
結構、贅沢な学びをやってきているはずなのですが、目指すものがすごすぎて、おのれのヘタレさ加減にげんなりし、挙句、自分が何をやりたかったのかも見失う始末(^_^;)
この本の著者である谷郁雄氏について、私は全く存じ上げませんでした。
著作は多い方のようですが、名だたる賞を受賞してきたわけではない……。
あとがきで、シリーズである「詩の時間」について、次のように書かれています。
ぼくが思うに、「詩の時間」とは、どこか遠くにあるわけじゃなく、ぼくらが日々を送り暮らす、猥雑にしてしんどくもある日常の中にこそ、ひっそり息づき、細々と清流のごとく流れ続けている時間のことではないだろうか。(あとがきより)
谷さんは、詩を通して、不完全で中途半端な人間という生きものに、寄り添ってらっしゃるのかなぁと、思ってしまいました。
なんというか、文壇に向けてというより、まだ見ぬ読者に向けて、書かれている感じがします。
それも、詩が好きな読者だけでなく、詩を初めて読もうとする悩める子羊に向けて。
かなわないなあ。
難しい表現とかは一切使われていないのですが、奥が深い。
そして、読むだけでほっこりする。
私が目指す方向は、谷さんとは違うかもしれません。
でも、いろんな方向性があっていいんだよね、と、この本を読みながら気づかされました。
疲れたときに、読み返したくなる本です。