ほんのよこみち なブログ

元不登校の高校生と、ひきこもり→就労準備中の子を持つシングルマザーが、このくにで生きることを考えながら、本と好きなことを語ります。

歴史

『台湾の歴史と文化』を読んで、その複雑な歴史と、日本と言う立場を考える

ほんのよこみちです。 前回『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』を読んだ後、台湾のオレンジ学生運動が気になり、この本⤵を読みました。 台湾の歴史と文化-六つの時代が織りなす「美麗島」 (中公新書 (2581)) 作者:大東 和重 発売日: 2020/02/18 メデ…

『八九六四』を読んでから、あの頃のことをずっと考えている。

ほんのよこみちです。 『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』を読んでから、ずっとあの頃のことを考えています。 八九六四 「天安門事件」は再び起きるか 作者:安田 峰俊 発売日: 2018/05/18 メディア: 単行本 あのとき、天安門にいた若者たちの声が、…

どうしても読まなきゃいけない、と思った『「小児性愛」という病』を読了する。

ほんのよこみちです。 前回『エレンディラ』を読んで、どうしてもこれを読み終わらなくては……と思い、頑張って読了しました。 『「小児性愛」という病 ―それは愛ではない』です。 「小児性愛」という病 ―それは愛ではない 作者:斉藤 章佳 発売日: 2019/11/20…

ガルシア=マルケスの『エレンディラ』を読んで考える、子どもと女性の人権。

ほんのよこみちです。 ガブリエル・ガルシア=マルケスの『エレンディラ』を、二度挫折しながら読み終えました。 エレンディラ (ちくま文庫) 作者:ガブリエル ガルシア=マルケス 発売日: 1988/12/01 メディア: 文庫 というのも。 子どもの虐待がハンパなくて…

『憲法の良識』を読んで気づく、国家とは憲法であるということ

ほんのよこみちです。 憲法記念日に、積読タワーから取り出して読んだんですけどね^^; 読んで、ノートに考えたことをメモして、ブログ記事にするのが時間かかるよって言っても、限度があるだろう(~_~;) 毎日更新してる方って、ホントすごいなあと思います。 …

『武器になる思想 知の退行に抗う』を読んで、個人も思想を持つ必要性について考える。

お題「#おうち時間」 ほんのよこみちです。 おうち時間の増える今日この頃ですが、増えるからこそ、できることもありますよね。 例えば、これを機に、積読本を読みまくるぞ! とか^^; ということで、『武器になる思想 知の退行に抗う (光文社新書)』を読みま…

十二国記『東の海神 西の滄海』を読んで考える、尚隆はなぜ理想の上司と言われるのか。

ほんのよこみちです。 実は地味に十二国記の再読もやっています。 で、シリーズ3作品目が『東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)』 東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫) 作者:小野 不由美 発売日: 2012/12/24 メディア: 文庫 …

『知りたくなる韓国』を読了して考えた、華々しい物語に依存しない、泥臭さを受け入れる強さについて。

ほんのよこみちです。 読み始めたら止まらなくなった、『知りたくなる韓国』を読了しました。 (……という記事を書き始めてから、一週間経っているんですけどね( ̄▽ ̄;)) 知りたくなる韓国 作者:新城 道彦,浅羽 祐樹,金 香男,春木 育美 発売日: 2019/07/11 …

外出自粛の週末を、自宅でどう過ごすか? ――これからの生き方も含めて考える。

ほんのよこみちです。 東京都による外出自粛要請を受けて、この週末をどう過ごすか、これからの生き方も含めて、ちょっと考えてみました。 とりあえず、家にこもる。 学習する。 家族と話す。 こんな時だから、掃除をしよう! ということで。 とりあえず、家…

十二国記『月の影 影の海』は、なぜ「ネズミが出てくるまで読むのが辛い」のか、を考える。(ネタバレあります)

ほんのよこみちです。 コロナによる自粛がどうにもこうにもなので、十二国記シリーズを読むことに逃げています(^_^;) 日常が戻ってくる保証なんてどこにもないけど。 どんなに頑張っても最終的に死んでしまう未来はどうにもならないし。 だったらやりたいこ…

十二国記『魔性の子』はいつ読むべきか? 最初に読んだ方がいいと思う派の考え方。(ネタバレあり)

ほんのよこみちです。 学校が休校になり、自宅で子どもの勉強を見る時間が増えたり、なんやかんやでストレスがたまってきたので、久しぶりに十二国記の再読を始めました。 というか、昨秋の新刊『白銀の墟 玄の月』を読もうとしたら、内容をすっかり忘れてい…

本屋B&Bさんで開催された『て、わた し第7号』のトークイベントに参加して考えた、今アジア人として生きること。

ほんのよこみちです。 2月22日の話だったりするのですが、下北沢の本屋B&Bさんで開催された『て、わた し第7号』のトークイベントに行ってきました。 (今さらネタですみません) でもって、実はB&Bさんが今の店舗に移転されてから、行ったことがなかったの…

積読本だと思い込んで『日本史のツボ』を読んだら、実は再読で、ブログ記事にまでしていたという、老化現象と鉢合わせした件について。

ほんのよこみちです。 前回『ラテンアメリカの文学 族長の秋 (集英社文庫)』などという、非常にめんどくさい小説を読んだので、ちょっと箸休め的な本を読もうと思ったんですよね。 www.honno-yokomichi.com で、手に取ったのが、これ⤵ 日本史のツボ (文春新…

『元史』を読んで考える(1)~目次から読む、歴史とは何か

ほんのよこみちです。 過日、双子のライオン堂さんで開催された読書会に行って以降、漢文熱が再発してしまい、ついに戸棚の奥から引っ張り出して読み始めてしまいました。 嘘。 読もうと頑張っているけど、読み切れていない……というのが事実。 大学生だった…

双子のライオン堂さんで開催された【連続する読書会・ガルシア=マルケス第一回『予告された殺人の記録』】に参加して考えた、小説の読み方。

ほんのよこみちです。 赤坂の双子のライオン堂さんで開催された【連続する読書会・ガルシア=マルケス第一回『予告された殺人の記録』】に参加してきました(長ぇよ~) 連続する読書会「ガルシア=マルケス」始まりました!初回は、『予告された殺人の記録』…

G・ガルシア=マルケスの『ぼくはスピーチをするために来たのではありません』を読んで考える、日本の未来。

ほんのよこみちです。 ガブリエル・ガルシア=マルケスの『ぼくはスピーチをするために来たのではありません』というスピーチ集を読みました。 ぼくはスピーチをするために来たのではありません 作者:ガブリエル ガルシア=マルケス 出版社/メーカー: 新潮社 …

多和田葉子さんの『穴あきエフの初恋祭り』を読んで感じた、日本の不安と無国籍な異界。

ほんのよこみちです。 多和田葉子さんの『穴あきエフの初恋祭り』を読みました。 穴あきエフの初恋祭り 作者:多和田 葉子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/10/18 メディア: 単行本 多和田葉子さんは、ドイツ・ベルリン在住の作家さんで、日本語でも…

【詩人・大崎清夏さんと巡る世界の詩】の第3回は、佐峰存さんの講義が非常に濃厚で、こんなに教えていただいていいんですか?回でした!

ほんのよこみちです。 1/12(日)、赤坂の双子のライオン堂さんで開催された【詩人・大崎清夏さんとめぐる世界の詩 第3回:詩ブレイクビーツ世代のアメリカ詩】に参加してきました。 シリーズ〈詩人 大崎清夏と巡る世界の詩〉第3回、はじまりました!満員御…

『モンゴル最後の王女』を読んで考えた、保身で生きることの愚かさと、知性と教養の本当の必要性。

ほんのよこみちです。 『文庫 モンゴル最後の王女: 文化大革命を生き抜いたチンギス・ハーンの末裔 (草思社文庫)』を読みました。 文庫 モンゴル最後の王女: 文化大革命を生き抜いたチンギス・ハーンの末裔 (草思社文庫) 作者:楊 海英,新間 聡 出版社/メーカ…

ガブリエル・ガルシア=マルケスの『ある遭難者の物語』は、良質なドキュメンタリーというかたちのホラーでした。

ほんのよこみちです。 ガブリエル・ガルシア=マルケスの『ある遭難者の物語』を読みました。 ある遭難者の物語 (アンデスの風叢書) 作者:ガブリエル・ガルシア=マルケス 出版社/メーカー: 書肆風の薔薇 発売日: 1982/12/15 メディア: 単行本 人名がやたらと…

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を観て考えた、人間という生きもの。

ほんのよこみちです。 映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』を観てきました。 ikutsumono-katasumini.jp 一度公開された映画の追加版だし、そもそもの映画が良かったので、期待半分、不安半分でした。 全然違う物語に感じる……という映画評も読んで…

2020年は、文学に向き合って自分自身を高める年にします。

あけましておめでとうございます。 ほんのよこみちです。 本年もよろしくお願いいたします。 ということで、2020年初めのお題について、書かせていただきますね。 今週のお題「2020年の抱負」です。 2019年に「詩を学ぶぞ!」と意気込んで挑戦したものの、ぶ…

『予告された殺人の記録』を人生初読して感じたこと。

ほんのよこみちです。 ガブリエル・ガルシア=マルケスの『予告された殺人の記録』を読みました! 遅ればせながら、人生初でございます。 予告された殺人の記録 (新潮文庫) 作者:G. ガルシア=マルケス 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1997/11/28 メディア:…

吉川英治『三国志』(8)まで読み終わって考える、孔明の人間性と、明治男が戦時中に書いた歴史小説という現実。

ほんのよこみちです。 吉川『三国志』、ついに完結の8巻まで読み終わりました! (というか、やっとこの記事を発表できます!) 三国志(8)(吉川英治歴史時代文庫 40) 作者:吉川 英治 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1989/05/15 メディア: 文庫 長かったよ…

『銀河英雄伝説Die Neue These 星乱 第三章』を観て、女性の人権について考える。

ほんのよこみちです。 『銀河英雄伝説Die Neue These 星乱 第三章』を観てきました。 gineiden-anime.com 原作2巻の終わり、星乱シリーズの最終章ということで、一緒に行った我が家の第二子はOPから号泣でした。 長いシリーズのまだまだ前半ですけど、戦争モ…

吉川英治『三国志』(8)が読み終わらないまま、孔明の北伐について考えている。

ほんのよこみちです。 吉川英治『三国志』(8)を読んでいますが、なかなか読み終わりません! (以下、ネタバレあります。ご了承ください) 三国志(8)(吉川英治歴史時代文庫 40) 作者: 吉川英治 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1989/05/15 メディア: 文…

『i-新聞記者ドキュメント』を観て考える、政治権力と自由と人権と、分断の歴史。

ほんのよこみちです。 東京新聞の望月衣塑子さんの『iー新聞記者ドキュメント』、観てきました。 これは、映画『新聞記者』の原作ドキュメント映画……だと思います。 ノンフィクションならではの緊迫感といいますか、現実の気持ち悪さ、怖さ、ジャーナリズム…

『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』を読んで考えた、市場経済と権力者に支配されない生き方とは?

ほんのよこみちです。 『父が娘に語る(なんかやけに長いタイトルの)経済の話。』を読みました(^_^;) 父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。 作者: ヤニス・バルファキス,関美和 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日:…

『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱第二章』を観て考えた、民主化と歴史の教訓。

ほんのよこみちです。 『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱第二章』を観て来ました。 gineiden-anime.com 前回の続きということで、第二章ではあらすじ等が入ることなく、お話が進みます。 原作も読んだし、石黒版のアニメも見たよ、というファンからしてみ…

吉川英治『三国志』(7)を読んで感じる、老いと学びと死。

ほんのよこみちです。 立てつづけに『三国志』(7)読了しました。 (以下、ネタバレあります。ご注意ください) 三国志(7)(吉川英治歴史時代文庫 39) 作者: 吉川英治 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1989/05/15 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 6回 …